日本共産党の志位和夫委員長が記者会見
志位和夫委員長は31日、国会内記者団から「緊急事態宣言」の是非について問われ、「これは政府が判断することだ。わが党は判断する材料をもっていない」と述べたうえで、「政府がいま行うべき宣言は、『自粛と一体で補償する』という宣言だ」と強調しました。
志位氏は、安倍晋三首相が要請した「三つの密(密閉、密集、密接)を避けること」やイベントの自粛、小池百合子東京都知事が要請した繁華街などへの夜間外出の自粛に触れ、「自粛は大切なことだが、自粛を実効あるものにしていくためには、自粛に伴う損失に対する補償がいる」と指摘。「例えば飲食店で、感染のことを考えたら休業した方がいいと思う一方で、店舗を閉めれば固定費が払えずつぶれてしまうと、やむを得ず開けているケースも少なくない」と説明し、「安心して休業できる補償が必要だ。そうしてこそ初めて爆発的な感染の防止ができる」と述べました。
また志位氏は、「英国では、労働者・自営業者・フリーランスの月額所得の8割の約33万円を上限に補償し、ドイツでは5人までの事業所で108万円、10人までで180万円を一括して出すと決めている。フランスは賃金の10割を補償する方針だ」と紹介し、「『自粛だけ要請してあとは自己責任』では、感染防止は実効あるものにならない」と主張しました。