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人道的休戦を求めた国連総会決議の採択を歓迎する――国際社会は決議履行のための最大限の努力を

2023年11月6日

2023年10月28日 日本共産党幹部会委員長 志位 和夫

一、国連総会は27日、パレスチナ自治区ガザ地区の情勢に関して緊急特別会合を開き、敵対行為の停止につながる即時かつ持続的な人道的休戦を求める決議案を、121カ国の賛成で採択した。国連安全保障理事会が常任理事国の拒否権発動で動きがとれないなか、アラブやアジアの諸国が主導した同決議には、国際人道法に基づくすべての民間人の保護、ガザ北部から南部への市民の退避命令の撤回、人質の即時解放などが盛り込まれた。

 日本共産党は人道的休戦を求めた決議の採択を歓迎するとともに、国際社会が決議履行のための最大限の努力を行うことを呼びかける。

一、総会決議は、「パレスチナとイスラエルの市民を狙ったすべての暴力行為を非難」するとのべるとともに、すべての当事者に対して国際人道法および国際人権法を含む国際法の完全順守、暴力のエスカレートを防ぐ最大限の自制を求めている。イスラエルとハマスの双方をはじめすべての当事者が、この決議に従うことを強く求める。

一、この点にかかわって、イスラエルが、同日、継続中のガザ地区への大規模な空爆と地上作戦の拡大を発表したことは重大である。総会決議は、ガザ地区では、電力、食料、医薬品、燃料などが遮断され、「壊滅的な人道的状況」と「主に子どもたちを含む一般市民への甚大な影響」が極めて深刻となっており、人道支援を阻むあらゆる障害を取り除くことが急務となっていると強調している。ガザ地区にこうした人道的危機をもたらしている責任は、主要には国際法を無視して空爆、封鎖、地上作戦を進めているイスラエルにあることを厳しく指摘しなければならない。

 決議提案者となったヨルダンが「自衛権は免責の権利ではない」と強調したように、ハマスによる無差別攻撃が国際法に違反するものであるからといって、「自衛権」の名でイスラエルの国際法違反の行為が正当化されることには決してならない。

 わが党は、イスラエルに対して、国際法に反する大規模な空爆と地上作戦を中止することを強く求める。

一、日本共産党は、すべての当事者、関係各国、国際機関が、人道的休戦という一刻の猶予もならない決議を履行するための外交努力をおこない、世界の市民が即時停戦の国際世論を高めるために行動することを呼びかける。

 総会決議がのべているように、累次の国際合意に基づくパレスチナとイスラエルの2つの国家の共存こそが中東和平への道であることを重ねて強調する。

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