横浜国立大学が、保土ヶ谷区常盤台の地に移転が完了したのは、1979(昭和54)年です。それまで経済・経営学部は南区の南太田、工学部は南区弘明寺、学芸学部(現教育学部)は鎌倉にありました。
既に20年近くの年月を経ていますが、区民の中にまだまだ歴史ある国立大学を身近に感じている人は少ないようです。最寄りの駅は、相鉄線和田駅または市営地下鉄三沢下町駅で、いずれの駅からも15分はかかります。バスは横浜西口から直通“国大行き”があります。
隣接する常盤台公園と共に広いグリーンゾーンを形成する豊かな自然を残し、広い構内には学生達が行き交う恵まれた別天地です。私たちはもっとこの大学と交流し、区民の誇りある文教施設に育ててもよいのではないでしょうか?
国大が移転して来る前ここは「程ヶ谷カントリー倶楽部」のゴルフ場で、日本プロゴルフの草分け中村寅吉は保土ヶ谷の出身でこのゴルフ場で育った選手です。
またそれ以前は、峰岡町に工場のあった「皇国ぶどう酒」の原料を産し、その当時ぶどう狩りなども催された「帷子ぶどう園」もその敷地の一部にありました。
こう見てくると、ここは区民が一貫して緑を守り続けた地であり、区民のやすらぎの地でもあったようです。その役割をもう一度見直し、大切にしていかなければならないと思います。