4野党 差し戻し要求 衆院法務委
自民、公明、維新の3党は19日、国民の内心を処罰する「共謀罪」法案を衆院法務委員会で強行採決しました。3党が質疑を一方的に打ち切ったことに、日本共産党、民進党など野党が厳しく抗議するなかでの暴挙。この暴挙に対して、共産、民進、自由、社民の野党4党は直ちに国対委員長会談を開き、採決は認められないとして、大島理森衆院議長に(1)「共謀罪」法案を衆院本会議に上程せず、委員会に差し戻すこと(2)学校法人「加計学園」をめぐる問題で予算委員会の集中審議を安倍晋三首相出席のもと開くこと―を申し入れました。
「共謀罪」法案は、日本国憲法が保障する思想・良心の自由、表現の自由などを侵害する違憲立法。この日の質疑でも日本共産党の藤野保史議員が、政府が持ち出す「テロ対策」という口実が成り立たないことを指摘。現に、警察がプライバシーを侵害し、対象を無制限に広げて捜査を行っている事例を明らかにし、「共謀罪」法案の成立によって、一般市民が日常から警察の監視を受ける危険性を浮き彫りにしました。
ところが、維新議員は「これ以上の質疑は必要ない。ただちに採決を」などと発言し、自民党議員が質疑打ち切りの動議を提出。野党議員が「審議はつくされていない」「強行採決やめよ」と鈴木淳司委員長に抗議し、委員会室が騒然となるなか、「採決」が強行されました。
国会周辺では、市民らが抗議集会を開き、「共謀罪は必ず廃案!」「市民監視の法律いらない!」と怒りのコール。日本共産党や民進党などの衆参両院議員が駆け付け、日本共産党の藤野氏は「強行採決に満身の怒りを込めて抗議する。与党は、23日の衆院本会議で『共謀罪』法案の採決を狙い、さらなる暴挙を重ねようとしている。断じて許さない。市民のみなさんと連帯して、廃案に追い込むために全力をつくす」と力を込めました。(日本共産党中央委員会HPより)